アッサラームアレイクム(あなた方の上に平安がありますように。)


慈悲あまねく、慈愛深き、神の御名において

ここで、イスラーム(イスラム教)、ムスリム(モスリム、イスラム教徒)、クルアーン(コーラン)を理解するためのものです。

ザカートの意味と重要性

全ての物は神に属し、富は信託として人間に託されている。 ザカートは、イスラームの基礎となる第三の柱です
これは財産に余裕のあるムスリムに対し、至高なるアッラーが命じられた義務の一つであり
その人の財産から一定比率の金銭や現物を支払うことを意味するものです
金や銀や現金に関しての割合額は2.5%で、金にして約85グラム、銀にして約595グラム以上の価格に相当し、かつ太陰暦の1年を通して所有することが条件になっている。
ザカートは毎年に、それぞれの人の収入資源と貯蓄の双方に課せられます
イスラームにおけるザカートは崇拝行為の一種です
礼拝や断食が体を使って行なう崇拝行為であるように
ザカートは金銭を使って行なう崇拝行為なのです
実際には、イスラーム国家がある場合、ザカートの支払能力のある人々からザカートを徴収するのは国家の義務です
しかし、非イスラーム国家では、至高なるアッラーと社会に対するこのザカートの務めは
ムスリム各人の自発性に任されていることとなります
したがってムスリム兄弟たちが互いにその務めに注意を促し合っています

ザカートの精神とは

礼拝は心のおごりを清め、断食は肉体的欲望を制御し、ザカートは財産へのどん欲を克服するために定められたのです
ザカートの務めを果たすことは素晴らしいことです
ザカートを払うことは至高なるアッラーへの務めですから
人はザカートを与えた相手に何かしてやったように考えてはなりません
貧しい者がザカートを受け取るのは正当な権利であり
それを与えることは裕福な者の義務だからです

ザカートの効果とは

イスラームにおける富の社会への還元と分配は、ザカートとサダカです
ザカートは義務であり、サダカは自発的なものです
ザカートが正しく行われるならば
社会の差別と貧困を抑制する大いなる力となり
他人に対して互いに愛と尊敬の心を持ち、他人の幸福に関心をもつ人びとの社会を作り上げてゆくはずなのです
ザカートを人に与えることは、優越感とは全く関係がありません

ザカートの支払いが義務となる人は

ザカートが義務なのは、成人の男女ムスリムで、ニサーブに相当する金額の財産をイスラーム暦で一年間所有していた人です

ニサーブとは

ニサーブというのは、ザカートが義務になる最低余剰財産のラインのことで
これ未満の財産しか持っていない人にはザカートは義務ではありません

ザカートの支払いが義務でない人は

次の人はザカートを支払う必要はありません
財産がニサーブに満たない人
正気を失っている人
未成年

ザカートの計算

ムスリムの財産のうち、ザカートの義務が発生するのは以下のような財産です
以下の財産をニサーブ以上1年間持っていた人は、その財産に対し、ザカートを支払わなければなりません
現金
金および金製品
銀および銀製品
在庫商品
家畜
農作物収穫毎

ザカートの義務がないものは

家庭用品あるいは個人の物品
商売目的以外の物品

ザカートを受ける資格のある人とは

例としては、貧しい者:自分と家族を支えるだけの充分な財産を持たない者
羅災者:災害のために財産を失ってしまった者
イスラームへの改宗者
自由を束縛されている者
債務者
旅行者
自分の住まいを離れた地で困っている者は入ります
至高なるアッラーの道に奉仕する者

ザカートを受ける資格のない人とは

次の人々あるいは用途にはザカートを支払うことはできません
ウ) 祖父母、両親、配偶者、自分の子供、孫
ザカート提供者の扶養家族はザカートを受けることができません
受給者に自分のもらったものがザカートであることを告げる必要はありません
ザカートは個人や団体に直接に渡されます。提供者は、その相手が本当にザカートを受け取る資格があるかどうかを
出来るだけ明確に判断しなくてはなりません
ザカートを支払うときには、ニーヤ(意志)が必要です

サダカとは

ザカートは経済的に余裕のあるムスリム男女に課せられた一つの義務ですが
サダカは私たち人間が持っているものは全て、至高なるアッラーの恵みであり、その中から金銭や自分の能力を提供して他人を助けることは人間の務めです
施しのやり方については、それを受け取る人の人格が傷つかないように気をつけ、匿名で施したり、自分の行為を見せびらかしたり高慢になったりしないように注意するべきです
施しをする相手は、まず自分の家族、扶養者からはじめて、親族、孤児、貧しい人、困っている人、未亡人、債務者、旅行者
至高なるアッラーの道の布教者、そして最後に、救助を必要とする一般人に対するように拡大してゆくものです
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